翻訳家による翻訳できない言葉の話

日本語と英語の狭間で呻吟し、言葉を超えたものに思いを馳せる翻訳家のエッセイ

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わたしはビール

大学で日本語を学んでいる外国人(ヨーロッパの学生。英語のネイティヴ・スピーカーではない)から、「日本人は、“I’m beer”って言うと聞いたけど、ほんとうですか?」と英語で訊かれて、「わたしはビールです? そんなこと言わないよ」と否定しそうになりました。 でもよく考えてみると、「わたしはビール」……言いますね。 「わたしもビール」も言いますし。 「わたし枝豆」「ぼく唐揚げ」なんてのもあります。 英語で言うなら...

Butで始まる文章

 わたしはButやAndで文章を始めることがあります。ButやAndで文章を始めてはならないと教わった方もおられるでしょうね。わたしもイギリスの英語学校でそのように教わりました。けれど実際には、プロのライターや小説家が書く文章でも、But やAndで始まっているものがたくさんあります。  Lang-8という、語学学習者の相互添削サイトをご存じですか? わたしはそこの会員になって、ときどき英文を書いてネイティヴ・スピーカーに...

『フル・モンティ』

 ずいぶん前になりますが、『世界うるるん滞在記』というテレビ番組を観ていたら、俳優の勝村政信さんがイギリス映画『フル・モンティ』の舞台でストリップ修行をさせられていました。 『フル・モンティ』という映画はイギリス中部の街シェフィールドで、失業した男たちが生活費を稼ぐためにストリッパーになるお話です。  勝村さんは『うるるん』の番組スタッフによってシェフィールドに連れていかれ、ストリッパーとして舞台に...

話をしているときの頭のなか

わたしは通訳ができません。耳から入ってきた日本語の言葉を英語に翻訳しようとすると、はたと考え込んでしまって、なかなか英語が出てこないのです。ゼロから英語で話すほうが、通訳するよりもはるかに簡単です。 英語から日本語はいつも翻訳しているので、頭のなかに回路ができているのか、ある程度は通訳できます。けれど、一度こんなことがありました。友人のために簡単な通訳を引き受けたときのことです。アメリカ人の言った...

筑紫哲也さん

 ネイティヴのような発音で英語を流暢に操れるようになることを目標にしている英語学習者は、けっこうおられるようです。英語教材や英会話学校の広告にも、そんな日本人のあこがれとコンプレックスを煽るキャッチコピーが躍っています。   「ネイティヴみたい」とか「バイリンガル」という表現を耳にするたびに思いだすのが、日本人とアメリカ人を両親に持つ、バイリンガルのあるタレントさんと、お亡くなりになったニュースキ...

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プロフィール

May

Author:May
翻訳家。フリーランスになって24年。出版翻訳専門。京都府在住。

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