翻訳家による翻訳できない言葉の話

日本語と英語の狭間で呻吟し、言葉を超えたものに思いを馳せる翻訳家のエッセイ

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Antimoonの6原則(暗記法)


  語学学習には暗記しなければならないことがたくさんあります。みなさんはどんな方法で単語や表現を暗記していますか?

 日本語を勉強している人の多くはAnkiという、日本語の「暗記」にちなんで命名されたと思われる暗記ソフトを使っています。

 Antimoonが推薦しているのはSuperMemoと呼ばれる暗記ソフトです。AnkiもSuperMemoも、忘却曲線を踏まえてソフトウェアが設計されており、もっとも記憶に残りやすいタイミングで復習できるようになっています。

 忘却曲線について詳しく説明したサイトが見あたらなかったのですが、ウィキに簡単な説明がありました。興味がある方はご覧になってみてください。

 日本でもP-Study Systemという、忘却曲線を踏まえた英語学習用のソフトがシェアウェアとして公開されています。これはウィンドウズ用です。日本で作られた問題集や単語集のうち、無料でダウンロードして、このP-Study Systemで使うことのできるものがあるようです。

 忘却曲線を踏まえてソフトウェアが作られていることはいいのですが、P-Study Systemのサイトで練習問題を見てみると、こんな例が載っていました。

 日本語を英語に訳そう。
 正しい答えを入力しなさい。
 問い:駆除する、駆逐する、を追い出す、を追放する、を放出する、発射する
 正解:expel

 日本人の典型的な外国語学習法です。こんなふうにして、日本語とセットでexpelという英単語を憶えても、たぶんほとんど使いものにならないでしょう。大学に合格することだけが目的であればこういう方法でかまわないでしょうが、ほんとうに英語を使いこなせるようになりたかったら、この方法は無意味に近いと思います。

 P-Study Systemは自分で問題を作ることもできる仕組みになっているようです。上記のような問題集をそのまま使うのではなく、自分で問題を入力したほうがいいと思います。例を挙げます。

 問い:
 1. to officially force (someone) to leave a place or organization
 ▪ She was ( ) from school for bad behavior.
 2. to push or force (something) out
 ▪ ( ) air from the lungs
 正解:expel

 上記の例文はMerriam-Websterのオンライン辞書から拝借しましたが、7月14日の記事、Antimoonの6原則(辞書)でご紹介した英語学習者向けの英英辞典から語義説明と例文をとって、自分でソフトウェアに入力するといいと思います。

 インプットするのが面倒だと感じるかもしれませんが、インプットする作業自体が学習になっています。インプットしおえたときには、インプットした文章をかなり学んでいるのです。

 これは辞書を引くという手間に関しても同じです。lang-8で学習者を見ていると、自分で調べればわかることや辞書に載っていることを他人に訊く人がいます。その態度を見るだけで、「ああ、この人は伸びないだろうな」とわかります。自分でアクションを起こしたことのほうが、人から言われたことを聞くだけのときよりも記憶に残るものなのです。

 7月14日のエントリーでご紹介した英英辞典を使える英語力がある方は、質問も回答も英語にしたほうがはるかにいいと思います。でも英英辞典がまだ使えない方は、英和や和英を使うしかないでしょう。その場合は、P-Study Systemが提供している単語集を使うのもいいかもしれません。

 わたしもAnki(無料)を試しにちょっと使ってみました。Ankiはオンラインでも使えますので、気軽に試せます。ダウンロードしてみたら、なんと自動的に日本語版に変換されていました。ヘルプはまだ日本語訳がないようですが、それ以外は日本語になっていますので、それほどまごつかずに使えるのではないでしょうか。

 Ankiのダウンロードが完了すると、ほかの利用者が一般公開した単語帳(無料)のなかから、自分が好きなものを選んでダウンロードできる画面が現れました。そのなかから適当に選んでダウンロードし、学習を始めるのもいいでしょう。ちょっと使ってみて気に入らなかったら、その単語帳は削除すればいいのですから。

 また、自分で単語やフレーズをゼロから入力するのもいいでしょう。DVDを観たり本を読んで見つけたりしたフレーズや単語、学校の授業で出てきた単語などを、英英辞典を使いながら入力し、復習してみたらどうでしょうか。

 復習するときは問題ごとに、その問題をどの程度むずかしいと感じたか(非常に簡単、簡単、普通、難しい)を選んでクリックする仕組みになっています。クリックすることによって、つぎにその問題を出すタイミングをAnkiが判断してくれます。とてもむずかしいと感じたら、すぐに復習することになりますし、簡単だと感じたら、Ankiが次に同じ問題を出してくるのはかなり時間が経ってからになります。

 P-Study Systemはウィンドウズにしか対応していないようですが、Ankiはアップルでも使えますし、iPhoneやiPadのアプリもあるようです。また、ニンテンドーのDSでも使えるとのことです。

 ニンテンドーのDSでAnkiを使っている日本人の方が、インストールの仕方を紹介しているブログがありました。Ankiと DSをキーワードにして検索すれば、その方のサイトを見つけることができます。

 次回は、わずか2年でびっくりするくらい自然な日本語を書けるようになったアメリカ人の日本語学習法をご紹介しようと思います。

AntimoonのサイトのSuperMemoに関するページ:
http://www.antimoon.com/how/sm.htm

Ankiのサイト:
http://ankisrs.net/

P-Study Systemのサイト:
http://www.takke.jp/


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プロフィール

May

Author:May
翻訳家。フリーランスになって24年。出版翻訳専門。京都府在住。

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