翻訳家による翻訳できない言葉の話

日本語と英語の狭間で呻吟し、言葉を超えたものに思いを馳せる翻訳家のエッセイ

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シチュエーションで学ぶ方法

  前回も書いたように、英単語をばらばらに憶えるのではなく、シチュエーションに合った英語表現をそっくりそのまま憶え込んでしまったほうが早道だと思います。また、ものを憶えるときに一番効率がいいのは、できるだけ強く印象に残る方法を選ぶことです。

 たとえば、こんな状況を想像してみてください。海外旅行に行って、銀行に入ってお金を出そうとしたら、強盗が入ってきて、「ハンザップ!」と怒鳴ったとします。
「ハンザップってなに?」と思いながら、あなたは硬直しましたが、周りの外国人はいっせいに両手を挙げます。
 あなたもあわてて両手を挙げ、「ああ、そうか。Hands upって言ったのか」と気づきます。
 これであなたは一生Hands upという表現を忘れないでしょう。今度強盗にHands upと言われたときは、ネイティヴスピーカーに負けない早さで反射的に両手を挙げるはずです。

  感情が揺さぶられるような状況のもとで起きた出来事は強く印象に刻まれるものです。ですから実際に海外で生活して、毎日失敗したり焦ったり笑ったり恥をかいたりしながら英語を使うと、ぐんぐん上達するわけです。外国人のお相撲さんを見ても、このことがよくわかります。

  とは言っても、誰もが海外で生活できるわけでもありません。そこでお勧めしたいのが英語のテレビドラマのDVDを観て、字幕を確認しながら表現を憶える方法です。 

 この学習法のいいところは、英語表現を、それが使われるシチュエーションとセットにして理解できることと、ストーリーや俳優に感情移入できれば、感情が動かされることによって英語表現が印象に残りやすくなることです。

 気に入った表現を、その俳優になったつもりで何度も繰り返し言ってみてください。同じようなシチュエーションに出くわしたとき、英語表現がとっさに頭に浮かんで、自分でもびっくりすることがあるかもしれません。

 大切なのは興味を持てるドラマを選ぶことです。たとえば『ビバリーヒルズ高校白書』という、爆発的にヒットしたドラマがありました。アメリカの高校生の生活に興味があるなら、観てみるといいと思います。

 政治や社会問題に関心があれば、『ザ・ホワイトハウス』というドラマがあります。私が好きだったのは、“ちょっとエッチでお馬鹿なコメディ”というキャッチフレーズがついていた『フレンズ』というシチュエーション・コメディです。これは笑えるドラマでした。

 セリフをすべて憶えようとする必要はありません。もちろん、それができたらすごいことですし英語力はつくでしょうが、気になるセリフ、自分でも使ってみたいセリフだけでいいですから、英語の字幕を確認しながら言ってみるといいと思います。

 楽しみながら続けることが大切です。気が進まないことや、むずかしすぎることをしようとすると、気分的に重荷になって続きません。

 ドラマを観ながら英語表現を学ぶというこの方法の短所は、やさしい表現からむずかしい表現へと少しずつ階段を上るように学ぶことができない点でしょう。その意味では、NHKの語学講座が優れています。

 とくにラジオは講座が充実していますので、次回は耳で学ぶことについて書こうと思います。

*海外ドラマのDVDへのリンク(アマゾン)を以下に貼っておきます。


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May

Author:May
翻訳家。フリーランスになって24年。出版翻訳専門。京都府在住。

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